うさぎを飼おうか迷っている人へ

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5年前からウサギと暮らしています。ネザーランドドワーフの女の子。(子といっても人間でいうと40代後半ですが)わたしにとっては3番目の我が子といってもいいくらい大切な存在です。

近年、ウサギさんはとても人気で、SNSやYouTubeでも可愛い映像がたくさん流れてきますよね。かくいうわたしも多頭飼育している人をフォローして、その映像に日々癒されている一人です。

でも、もし友達に「ウサギ飼いたいんだけど、どうかな?」って聞かれたら、「相当な覚悟がないなら、やめておいた方がいいよ。」って答えるかもしれません。「こんなはずじゃなかった…」「飼わなければよかった。」なんて思ってほしくないので、その理由をお話ししますね。

ウサギの診察が得意な病院が少ない

ウサギを飼う人が増えてきたとはいえ、犬や猫に比べると、ウサギの診療を得意とする獣医さんは少ないそうです。わたしは東京23区内に住んでいるのですが、6キロ以上離れた隣の区にある獣医さんをかかりつけ医にしています。(自家用車があれば6キロは大した距離ではないのですが、うちは車がないのでそれなりに遠いです)

ウサギの診療に力を入れているかかどうかは、ネットの口コミや、病院のウェブサイト、もしやっていたらブログでの診察内容・症例などを見ると分かると思います。都市部ではなんとか見つけられても、地方ではもしかしたらまだまだ難しいかもしれません。

しかも、怖いのはもしもウサギの食欲がなくなったら、すぐに病院に連れて行かないと手遅れになってしまうかもしれないという点です。ウサギは犬や猫と違って、1日食べないと消化器の機能が低下したり、脂肪肝という病気になってしまうのだそうです。(参照https://usagi.cn/usagi/zessyoku.htm

うちも1度だけでしたが、ある朝急に食べなくなったことがありました。その日の午前中に病院に連れていきレントゲンを撮ったところ、特に原因は見つからなかったため、食欲増進剤をもらい帰宅。それを家で飲ませたところ、その夜のうちには食欲が回復しました。

ウサギは繊細で様々な原因で(気候の変化、ストレスその他諸々)急に食べなくなってしまうこともあるので、信頼できる病院が通える距離にあり、24時間以内に通院できるように飼い主にある程度融通が利く自由な時間があることが重要になってくるといえます。

動物病院の選択肢が複数あることも大事

ウサギのことをよく勉強していて治療の経験が豊富な獣医さんを見つけたとしても、それが1軒だけだとまだ不安です。手術の費用、治療の方針などについてのセカンドオピニオンを求めたいときもあれば、その獣医さんと飼い主の相性が合わない場合もありますから。

実際、わたしも最初は今とは別の、ウサギの診療の経験も豊富で口コミでも評判のいい病院へ行ったのですが、先生との相性(これはまだ「ウサギ愛の強さ」の表れと思えば納得できる範囲)、避妊手術にかかる見積費用が通常よりあまりにも高かった(触診したおなかの感じが子宮に病気がある可能性が高いという理由)ため、この病院に通うことはあきらめました。結局、今のかかりつけ医さんのところで避妊手術を無事に受けられ(費用も約6万円安く)、子宮も健康な状態でした。でも、最初の獣医さんに、ウサギの体重管理や抱っこを練習することの重要性などを教えていただいたので、今ではとても感謝しています。

以上のことから、ウサギさんをお迎えする前に、自分の住んでいるところから通える距離に、ウサギさんを安心してみてもらえる病院が最低でも1軒、できれば2軒以上あるかどうかを調べてみることをお勧めします。

なんでもかじって家や家具もボロボロ

ウサギは普段はケージの中に入れていますが、部屋んぽと言って1日に1回は(うちでは朝と夜2回)運動のためケージの外に出します。百均で売っているついたてでガードはしたりしているものの、壁紙、窓枠、テーブルの脚などかじってしまうことがあります。

誤飲があっても大変なので、部屋んぽの時は人間が見守っていなくてはいけません。

うちのかじられた窓枠

旅行に行けない

ウサギさんは暑さや湿気には特に弱いので、夏に家に置いていくのは心配です。かといってペットホテルに預けるのも、緊張したりストレスでご飯を食べてくれなかったら困るので、わたしはそれもできません。気候の良い時期(寒さのほうが得意)に1泊2日くらいなら大丈夫ですが、それ以上となると不安なので家族そろっての長期の旅行はなかなか行けません。

ウサギの場合は移動や環境の変化はストレスになるだけで、わんちゃんのようには楽しめないと思うので、一緒に旅行に連れて行くというのもうさぎさんは向いていないと思います。

それでもやっぱりウサギが大好き

ここまでウサギと暮らす大変さを書いたものの、ではウサギを飼い始めて後悔しているか?と聞かれたら、答えは断然「NO!」です。

ケージの外に出られてうれしくてうれしくて、テンションマックスで飛び跳ねたり、キレッキレの動きを見せてくれた時。ちょこんと座って短い手で顔を洗ったり長い耳をお手入れする仕草。抱っこは嫌いなくせに気づくとわたしの側に来ていて撫でて~とアピールしてくるツンデレなところ。ご飯(ペレット)がうれしくて興奮しながらわたしの周りを何回もぐるぐる回っている時。毎日うさぎさんから幸せをもらっています。

だからこそ、うさぎさんがなるべく幸せな一生を過ごせるように最後まで責任をもってお世話をしたいと思います。

最後にウサギの診療に20年以上携わる獣医さんによる、「ウサギさんへの愛」をひしひしと感じる動画を紹介します。『うさぎちゃんねる』http://www.youtube.com/@usagi_channel

(ちなみにわたしはこの先生には怒られると思いますが、リビングで飼っています。)

ウサギを飼おうか迷っている人の参考になればうれしいです。

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